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フレイル

こんにちは。

さて、「フレイル」という聞き慣れない言葉をご存知でしょうか。
(少なくとも私は初耳でしたが・・・)
日本老年医学会というところが提言した、

「筋力、活力の老化」

を指す用語のようです。
米国の老年医学会による評価法では、

(1) 体重減少(一年間で2〜3キロ減った)
(2) 疲れやすくなった(以前と同じ運動が辛くなった)
(3) 握力の低下(ビンやペットボトルのフタが開けづらくなった)
(4) 歩行スピードの低下(サッサッと歩けなくなった)
(5) 身体の活動性の低下(外へ出かけるのがおっくうになった)

のうち三つが当てはまると、この段階と言えるようです。

高齢者の多くは、この「フレイル」の段階を経て要介護になってしまうケースがあるので、早期に発見して対処すれば、予防になったり、発生を遅らせることができるのです。

そしてこの「フレイル」の状態にならない為の予防法がいくつか提案されています。

・ 十分なたんぱく質、ビタミン、ミネラルを含む食事
・ ストレッチ、ウオーキングなどを定期的に行う
・ 身体の活動量や認知機能を定期的にチェック
・ 感染予防(ワクチン接種を含む)
・ 手術の後は栄養やリハビリなど適切なケアを受ける
・ 内服薬が多い人(6種類以上)は主治医と相談

このように見てみると割と普通のことのように思えます。
要は正しい食生活と継続的な運動を心がけるということでしょうか。

東洋医学にも、「未病治」という言葉があるように、病(やまい)になる前に治す(防ぐ)という考え方があります。
まだ実際に現れてこない病(やまい)の種(たね)を、小さなうち、目立たないうちに、対処しておきましょうということです。

この「未病治」という考え方に、鍼灸治療はとても適しています。
定期的に治療を行うことで、体力がついてきて丈夫な身体になっていきます。

ぜひ、鍼灸治療を「フレイル」の予防に役立ててみてはいかがでしょうか。